自然と暮らす まほなび
◇散華の舞うがごとく種を蒔き、芽吹きを待って先へつなぐ
○/散華美術館 館長 原田 千賀子さん
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1911 散華美術館 館長 原田 千賀子さん(ヨシミ チガ)
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1911 散華美術館 館長 原田 千賀子さん(ヨシミ チガ)
1911 散華美術館 館長 原田 千賀子さん(ヨシミ チガ)
1911 散華美術館 館長 原田 千賀子さん(ヨシミ チガ)
1911 散華美術館 館長 原田 千賀子さん(ヨシミ チガ)
1911 散華美術館 館長 原田 千賀子さん(ヨシミ チガ)
1911 散華美術館 館長 原田 千賀子さん(ヨシミ チガ)
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 寺院で法要を厳修するとき、諸仏を供養するために花が撒かれるのが「散華」。元来は、蓮弁をはじめとする生花が使われたが、時代とともに蓮を象った色紙が代用されるようになった。デザインを凝らした芸術的な散華は奈良で生まれたと言われるが、その美術散華を奈良・京都から全国の寺のものまで約500点所蔵・展示しているのが、10年前奈良きたまちの自宅にオープンした日本初の散華美術館だ。

 そしてその館長であり、美術散華保存会の会長を務めるのが画家の原田千賀子さん。全国の散華を集める一方で、著名画家らによる散華を制作、奈良の20寺社に納める。さほど知られていなかった散華が表舞台に出たことで、遠方からマニアが訪れるなど静かなブームを呼ぶに至った。
 原田さんは、奄美大島の出身。大島で育ち、大阪で就職、結婚して2人の男児を授かった。が、事情で40歳のとき離婚。進学塾で働きながら、青春18切符で全国津々浦々をスケッチ旅行した。”鉄ちゃん“歴35年という。

 ここで暮らし始めたのは奈良で水彩画を教えていた16年前。息子の持病の回復祈願のために、東大寺二月堂への夜明け詣りを日課とするようになった。3時半に起床、大仏殿の裏の池からは素足になり、二月堂の開扉に合わせ、観音様にお参りする。

「子どもの病気を治してください。お願いします」。般若心経・観音経を唱え、女坂・男坂を下り、法華堂(四月堂)・三月堂・鐘楼の水子地蔵と巡る毎日。「神様・仏様ってどんなんだろう? 宗教って、仏教って?」と問う日々でもあった。敦煌やインド、マレーシア、インドネシア・カンボジア・イスラエルの聖地も訪ねた。「宗教は、宇宙の真理を伝えるドラマなんだよ」と諭してくれる知人もいた。

 悩み、祈り続ける日々だったある日、「地獄ってないんじゃないか」と思い直した。幼い頃に聞いた『蜘蛛の糸』の話に刷り込まれ、”いい子“を演じてきたのではと思い、ものの見方・考え方を変えてみた。そうしたら、「お願いします」という言葉に代わって「ありがとうございます」が口を突いて出ていた。その頃から、いいことが起きるようになった。昔は理解に苦しんだ老子の言葉もスッと入ってくる。

 60歳のとき、散華美術館の話を持ちかけられ「どこにもないのだったら、自分がやるしかない、次の人に繋ぐまで自分が」と思って開館、10年が過ぎた。

 古希を迎えた昨年、「故郷・龍郷町の地名を活かして、大島の歴史や文化・民俗を伝え発信しよう」と同窓会で話した。自然な勢いで、この夏、実家を龍の美術工芸品などの博物館「龍乃郷」とした。”龍“は全国から、縁が縁を呼んで集まってきたという。「きたまちのこの小さな美術館での経験が、龍の博物館も運営できるという自信につながったの」。奈良きたまちと大島を往復通勤する生活が始まった。

 作風は、日本画から水彩スケッチ画、美術散華、そして今はマリアのような慈母観音の元へ死んだ子どもたち(天のわらべ)が輪廻転生のように集まってくる絵に筆が進むという。「自分が蒔いた種の芽を育ててくれる人が現れればいい。いろいろあった人生だけど一つずつ整理されてすっきりしてきました。要は”TAO“。無為自然よね」。
1911 散華美術館 館長 原田 千賀子さん(ヨシミ チガ)
散華美術館 館長 原田 千賀子さん/HARADA CHIGAKO
1948年、奄美大島生まれの大島育ち。大阪で就職し結婚するも40歳で離婚。息子2人を育てながら進学塾の事務職を経て、61歳のとき散華美術館を創設。2019年8月、70歳で故郷の龍郷町に「龍乃郷」博物館オープン。2つの小さな博物館を往復運営。散華保存会会長。
奈良きたまち小さなギャラリー 散華美術館 TEL.0742-25-3601  奈良市西笹鉾町24
営業:土曜 13:00〜16:00、日曜・祝日 11:00〜16:00、平日 不定休(第3月曜前々日〜当日は休館)
料金:入館料500円 写仏散華体験1,000円(入館料含む/要予約)

南の島の小さな博物館 龍乃郷 TEL.090-4560-4525
鹿児島県大島郡龍郷町龍郷195
営業:10:00〜16:00(不定休)
   料金:入館料500円
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/印傳工房 南都 代表 南浦 太市郎さん(現代の名工/H28)
/和紅茶専門店「大仏汽茶」運営 Artsplaza(アーツプラザ株式会社) 古屋 研一郎さん
/奈良町からくりおもちゃ館 館長 安田 真紀子さん
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/奈良交通株式会社 自動車事業本部 乗合自動車部 運行受託グループ 統括指導員上條 正幸さん(ユンケル上條)
/地域おこし協力隊 下西 勇輝さん
/きりかぶの里 代表 山崎 美重子さん
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/散華美術館 館長 原田 千賀子さん
/金井畜産 代表 金井啓作さん
/大和高原文化の会 会長 浦久保 昌宣さん
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/ふくもと畳店 4代目 福本 亮さん
/山野草の里づくりの会 村上 秀夫さん
/ならまちの引き売り 染井 大さん
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/カフェ ねころん 経営 前川郁子さん
/子どもの自然の遊び場 彩雲ひろば 主宰 新井博子さん
/蔵じまいの危機から再生、 “大和の酒”造りに挑む7代目
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/農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
/自給倶楽部「華坊主の里」 沢井啓祐さん 三家昌興さん 松本陽一さん
/自然派農場しもかわ 主宰 下川 麻紀さん
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/ドールハウス・ミニチュア作家 シック・スカート(植田 定信)さん
/竹アーティスト/「竹の國」代表 三橋 玄さん
/ふくさきわう代表 的場ふくさん
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/奈良民俗文化研究所 代表 鹿谷勲さん
/通訳・翻訳・ライター 川上村地域おこし協力隊員 エリック・マタレーゼさん
/NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
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/とようけのもり 女将 野田 知江さん
/歴史研究家 長田光男さん
/NPO法人 メディアネット宇陀 副理事長 稗田 睦子さん
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/高山茶筌 翠竹園 伝統工芸士 稲田 有節 さん
/井上 加代 さん
合同会社 ほうせき箱 代表/平井 宗助 さん
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農業家/松浦 猛さん
古代日本茜染研究所/宮崎 明子 さん
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切り絵作家/石賀 直之 さん
河内・江州音頭倶楽部 奈良躍遊会/高岡 伸和 さん
奈良・人と自然の会/森 英雄 さん
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めだか街道/枡田 秀美 さん
映像作家/保山 耕一 さん
奈良県立医科大学 名誉教授/大𥔎 茂芳 さん
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TANTANAKUY 井上工房/井上 暁 さん
竹細工職人/浦嶋 正幸 さん
有限会社津田瑞苑/津田 和佳 さん&祥乃 さん
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曽爾村役場企画課 曽爾村農林業公社事務局/髙松 和弘 さん
農家のお米屋おおの/大野 收一郎 さん
人形作家/岡本 道康 さん
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相楽木綿(さがなかもめん)伝承館代表/福岡 佐江子 さん
前鬼宿坊 小仲坊 61代目/五鬼助 義之さん 三津子さん
川上村エコツアー推進プロジェクト<br>“山遊び塾ヨイヨイかわかみ”/竹中 雅幸 さん
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