自然と暮らす まほなび
◇村のよさを満喫しながら “出会い”の種まき
○/農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
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1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
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奈良市から車で約3時間、奈良県最南端の村・下北山村で、村の自然を満喫しながら村のよさを発信、村人はもちろん、村外の人たちとのつながりを育て続けているのが、西岡千種さんだ。

 千種さんは、高知県生まれ。5歳のとき山仕事をしていた父親と共に林業の先進地だった川上村へ来た。中学卒業まで村で育ち、高校は五條市へ。奈良県立小学校教員養成所を経て小学校教師となる。最初の赴任地は下北山村だった。

 村は熊野や尾鷲など海に近いからかオープンでウェルカムな空気があり、高知生まれの彼女に合っていたという。村育ちで同い年の役場職員・道則さんと意気投合、結婚して村の住人になった。

 村内に3校あった小学校や川上村などで教鞭を取ること40年、2013年に最初の赴任地・下北山村で定年を迎えた。在職中は、子どもたちの心を耕す教育をめざし、心のつぶやきを文字で表す指導に力を入れた。「吐き出せば、また新しいものが入ってくる、心の耕しです。相手にわかってもらうには、見て、考えて練り合わせる   それが人格の形成につながる」と。

 退職後の2015年5月、ボランティア団体「しもまる」(福岡修理事長、17人)を仲間と共に立ち上げた。「下北山村を日本のふるさとに〜100年かけてみんなでつくる下北山まるごと自然公園〜」をテーマに、村人たちと一緒に遊歩道を整備し、観光案内所を開設、現在は「道の駅構想」を進めている。参加型イベントを開催し、村人自身が村のよさを知る機会を増やして活性化を図る。村に実りをもたらす土壌作りだ。
一方で外からの種をまく活動にも力を入れる。2017年10月、農家民宿「ほったらかし家」を夫の道則さんと共にオープン。母親の住まいだった民家を一棟丸ごと貸す。食事などのサービスも干渉もしない”ほったらかし“だ。1年間で国内外の老若男女延べ200人を受け入れ、リピーターも増えてきた。世界遺産「大峯奥駈道」、池原ダム湖、日本唯一の村営ゴルフ場、美しい水と森の緑、おいしい食べ物等々、山里の自然を四季折々存分に楽しんでもらっている。

 2018年11月には、30年前村へ山村留学した生徒たちの同窓会を企画、留学生105人のうち9人が東京や大阪から家族と共に訪れた。千種さんをはじめ、子どもたちを世話した村人との再会を喜び合った。「来てよかった! ここは第二の故郷です」という教え子の言葉に、「私たちが死んだ後にも(100年後も)続いていく関係にしておきたい」と話す。

 現在、購入した土地を整地し、皆が楽しめる農園づくりに励んでいる。役場時代から、「下北春まな」を特産物にと精力的に動いた道則さんの指導で、千種さんの畑仕事も身についてきた。「畑作物の生育状況をメールなどで知らせ、『じゃ、行きます!』って感じでつながれたらね」と笑う。この農作物のように、千種さんの土壌にまかれたつながりの種「出会い」は、芽吹き実って、次の年、そのまた次の年へとつながっていくに違いない。

 もちろん、すべてが順調なわけではない。物事を創り上げる、理解してもらって仲間を増やすことがいかに難しく忍耐の要ることか。でも、小さな力の結集が大きなうねりとなることを信じる。

「最近思うんです。幸せだなぁって。今までいろいろやってきたことが、全部つながってきているような気がして。好きな村で、好きなゴルフを楽しみながら、思ったことを書いて発信して……」。何本もの曲がりくねった細い支流が一本の太い本流になろうとしている。それを俯瞰してみるゆとりも出てきた千種さんだ。
1902 農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん/CHIGUSA NISHIOKA
1952年高知県生まれ、5歳で川上村へ。1973年〜2013年まで小学校教師を務める。定年退職後、村のボランティア団体「しもまる」を結成、2017年10月、夫の道則氏と農家民宿「ほったらかし家」をオープン。
農家民宿 ほったらかし家
吉野郡下北山村池峰497-2
TEL.07468-5-2101
1泊 大人3,000円、小学生2,000円、幼児無料
定員は1〜8人程度、駐車場あり
※食事は持ち込み、もしくは近隣の飲食店を利用(デリバリーOK)
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/酉越左官 一級左官技能士 酉越 仁さん
/印傳工房 南都 代表 南浦 太市郎さん(現代の名工/H28)
/和紅茶専門店「大仏汽茶」運営 Artsplaza(アーツプラザ株式会社) 古屋 研一郎さん
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/奈良町からくりおもちゃ館 館長 安田 真紀子さん
/奈良交通株式会社 自動車事業本部 乗合自動車部 運行受託グループ 統括指導員上條 正幸さん(ユンケル上條)
/地域おこし協力隊 下西 勇輝さん
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/きりかぶの里 代表 山崎 美重子さん
/散華美術館 館長 原田 千賀子さん
/金井畜産 代表 金井啓作さん
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/大和高原文化の会 会長 浦久保 昌宣さん
/ふくもと畳店 4代目 福本 亮さん
/山野草の里づくりの会 村上 秀夫さん
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/ならまちの引き売り 染井 大さん
/カフェ ねころん 経営 前川郁子さん
/子どもの自然の遊び場 彩雲ひろば 主宰 新井博子さん
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/蔵じまいの危機から再生、 “大和の酒”造りに挑む7代目
/農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
/自給倶楽部「華坊主の里」 沢井啓祐さん 三家昌興さん 松本陽一さん
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/自然派農場しもかわ 主宰 下川 麻紀さん
/ドールハウス・ミニチュア作家 シック・スカート(植田 定信)さん
/竹アーティスト/「竹の國」代表 三橋 玄さん
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/ふくさきわう代表 的場ふくさん
/奈良民俗文化研究所 代表 鹿谷勲さん
/通訳・翻訳・ライター 川上村地域おこし協力隊員 エリック・マタレーゼさん
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/NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
/とようけのもり 女将 野田 知江さん
/歴史研究家 長田光男さん
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/NPO法人 メディアネット宇陀 副理事長 稗田 睦子さん
/高山茶筌 翠竹園 伝統工芸士 稲田 有節 さん
/井上 加代 さん
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合同会社 ほうせき箱 代表/平井 宗助 さん
農業家/松浦 猛さん
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古代日本茜染研究所/宮崎 明子 さん
切り絵作家/石賀 直之 さん
河内・江州音頭倶楽部 奈良躍遊会/高岡 伸和 さん
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奈良・人と自然の会/森 英雄 さん
めだか街道/枡田 秀美 さん
映像作家/保山 耕一 さん
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奈良県立医科大学 名誉教授/大𥔎 茂芳 さん
TANTANAKUY 井上工房/井上 暁 さん
竹細工職人/浦嶋 正幸 さん
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有限会社津田瑞苑/津田 和佳 さん&祥乃 さん
曽爾村役場企画課 曽爾村農林業公社事務局/髙松 和弘 さん
農家のお米屋おおの/大野 收一郎 さん
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人形作家/岡本 道康 さん
相楽木綿(さがなかもめん)伝承館代表/福岡 佐江子 さん
前鬼宿坊 小仲坊 61代目/五鬼助 義之さん 三津子さん
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