自然と暮らす まほなび
◇先細りする畳職人の道を選んだ4代目の決意。ワークショップなどで発信中「国産畳はスグレモノ!」
○/ふくもと畳店 4代目 福本 亮さん
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1908 ふくもと畳店 4代目 福本亮さん 父 和生さん
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 創業は大正10年(1921)。4代、足かけ100年続く畳屋がある。大和三山(耳成山)の麓にあるふくもと畳店(3代目・福本和生代表)だ。同店では7年前、決して明るくはない業界の先行きにもかかわらず、和生さんの二男の亮さんが家業を継いだ。

 住まいと店とが離れていたため、成人するまで畳屋の仕事をさほど見たこともなく、継ぐつもりもなかった亮さん。建設業界を目指して大学に進んだが、アルバイト的に父親の仕事を手伝ううち、納品先で心のこもった感謝の言葉に再三触れた。「この仕事、やりがいあるなぁ」と思ったという。一念発起して父親の技術を学び、学科と実技の試験で畳製作技能士の資格を取った。

 昭和30〜40年代まで、日本の家屋はほとんどが和風建築。待っていれば注文が来た。ところが、リビングやダイニングなど、フローリングを取り入れた洋風建築が増え始めると一転、特に阪神淡路大震災後は、和風建築が激減。畳の需要は一気に減った。奈良県内に200軒あった畳屋も今では50軒を切りそうだという。その上、低価格の中国産い草が出回り、畳替えの安売り広告が氾濫、国産い草の生産農家も大きな痛手を受けている。

 そんな苦境だが、4代目は「畳って、すごいんですよ。まず断熱効果、そして消臭・抗菌効果。その上、香りによる癒やし効果。”和室で勉強すると集中力が高まり、成績が上がる“ということも実証されてます」と、熱弁をふるう。この業界で生きていける道を考えたとき、国産畳の美点と価値を皆に再認識してもらうことが一番だと気づいた。畳表や畳べりを使った小物を手に取ってもらう、あるいはそれらを自作するワークショップなどで体感してもらうことを企画。

 そこでは、国産い草と、中国産のものとの違いも話す。両者の違いは、まず断面の形状。国産は丸く、中がハニカム構造(ミツバチの巣状)で耐久性も勝るが、中国産は平べったいので、先に挙げた効能が劣る上にすり減りやすく、素肌に触れるものだけに着色や残留農薬も気になるという。
 講演を聞いた人や、小物を買ってくれた人から、畳替えの注文が来たときは「報われた」の思いでモチベーションが上がる。奈良の伝統産業の畳をもっと魅力的に……。そんな思いから生まれたのが、オリジナル畳べりの『和鹿奈=WAKANA』。2年前のことだ。奈良の神鹿と正倉院文様を織り込んだ。畳に仕立てたものは、同市内の看板ホテルのスイートルームに使われ、奈良ムードの盛り上げにも一役買っている。「海外からの旅行客に、本物の畳で日本情緒を感じ、安らいでほしいんです」

 また、その畳べりをコインケースやストラップなど、奈良限定手作り和小物に仕立てた。手ごろな奈良土産として観光地で好評を博している。

 畳の納品時には、家具の移動から空拭きまで全て父親と2人でサービス。企業努力の一つだ。高齢の人からの注文が多いだけに、「やあ、ありがたい。助かったよ」と喜んでもらえると辛苦も報われる。

 実は、父の和生さんも継ぐ気はなかったが、2代目の病死により25歳でサラリーマンから畳屋に。自分の代で終わりかと心細くなっていたとき亮さんが戻り、親子でやる仕事の楽しさ、新しいことに挑む息子に頼もしさを覚えた。来年にかけて仕事場を改装、展示ルームやワークショップルームも備えて、伝統畳の発信により力を入れる予定だ。

 2年前に結婚した妻・Yさんの「結婚して初めて、畳はスグレモノなのだと知りました」という言葉に照れ、1歳半になる長男に「この子は5代目に」と、早くも親バカ振りを見せる4代目だった。
1908 ふくもと畳店 4代目 福本亮さん 父 和生さん
ふくもと畳店 4代目 福本 亮さん/RYO FUKUMOTO
1990年橿原市生まれ。親子4代にわたり、98年続く畳店。大学2回生のとき、畳職人の道を選択。修業を積み、畳製作技能士、品質管理責任者資格を取得、平成24年(2012年)4代目を継ぐ。イベント参加などで国産畳の魅力や効能を発信中。
ふくもと畳店
橿原市山之坊町321
TEL/0744-22-4937 営業/8:30〜19:00頃
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/印傳工房 南都 代表 南浦 太市郎さん(現代の名工/H28)
/和紅茶専門店「大仏汽茶」運営 Artsplaza(アーツプラザ株式会社) 古屋 研一郎さん
/奈良町からくりおもちゃ館 館長 安田 真紀子さん
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/奈良交通株式会社 自動車事業本部 乗合自動車部 運行受託グループ 統括指導員上條 正幸さん(ユンケル上條)
/地域おこし協力隊 下西 勇輝さん
/きりかぶの里 代表 山崎 美重子さん
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/散華美術館 館長 原田 千賀子さん
/金井畜産 代表 金井啓作さん
/大和高原文化の会 会長 浦久保 昌宣さん
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/ふくもと畳店 4代目 福本 亮さん
/山野草の里づくりの会 村上 秀夫さん
/ならまちの引き売り 染井 大さん
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/カフェ ねころん 経営 前川郁子さん
/子どもの自然の遊び場 彩雲ひろば 主宰 新井博子さん
/蔵じまいの危機から再生、 “大和の酒”造りに挑む7代目
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/農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
/自給倶楽部「華坊主の里」 沢井啓祐さん 三家昌興さん 松本陽一さん
/自然派農場しもかわ 主宰 下川 麻紀さん
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/ドールハウス・ミニチュア作家 シック・スカート(植田 定信)さん
/竹アーティスト/「竹の國」代表 三橋 玄さん
/ふくさきわう代表 的場ふくさん
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/奈良民俗文化研究所 代表 鹿谷勲さん
/通訳・翻訳・ライター 川上村地域おこし協力隊員 エリック・マタレーゼさん
/NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
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/とようけのもり 女将 野田 知江さん
/歴史研究家 長田光男さん
/NPO法人 メディアネット宇陀 副理事長 稗田 睦子さん
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/高山茶筌 翠竹園 伝統工芸士 稲田 有節 さん
/井上 加代 さん
合同会社 ほうせき箱 代表/平井 宗助 さん
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農業家/松浦 猛さん
古代日本茜染研究所/宮崎 明子 さん
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切り絵作家/石賀 直之 さん
河内・江州音頭倶楽部 奈良躍遊会/高岡 伸和 さん
奈良・人と自然の会/森 英雄 さん
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めだか街道/枡田 秀美 さん
映像作家/保山 耕一 さん
奈良県立医科大学 名誉教授/大𥔎 茂芳 さん
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TANTANAKUY 井上工房/井上 暁 さん
竹細工職人/浦嶋 正幸 さん
有限会社津田瑞苑/津田 和佳 さん&祥乃 さん
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曽爾村役場企画課 曽爾村農林業公社事務局/髙松 和弘 さん
農家のお米屋おおの/大野 收一郎 さん
人形作家/岡本 道康 さん
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相楽木綿(さがなかもめん)伝承館代表/福岡 佐江子 さん
前鬼宿坊 小仲坊 61代目/五鬼助 義之さん 三津子さん
川上村エコツアー推進プロジェクト<br>“山遊び塾ヨイヨイかわかみ”/竹中 雅幸 さん
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