自然と暮らす まほなび
◇子育てしたいふるさとづくりを 学校と地域一丸で
○/NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
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1806 NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
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1806 NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
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1806 NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
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4月22日、長い竹竿の先にツツジの花を十字に飾りつけた「天道花」が、天理市福住町の下之坊と西念寺とで高々と掲げられた。標高500〜600m、豊かな自然が残る同地区。山で花を探し、飾りつけたのは地元の子どもたちだ。子どもたちは福住Sジョブズ・スクールに参加する福住小学校と市内外の児童7人。地域行事や季節の歳時を年9回、土曜学習で体験する。

「おつきよか」と呼ばれる「卯月八日の天道花」は、地域で昭和後期まで伝承されていた大和の春の民俗行事。同行事をはじめ、ちまき作り、氷室神社(日本最古)の献氷祭見学、しめ縄作り、とんど祭りや節分行事などに参加する。そのスクールを企画・運営するのが前嶋文典理事長とその仲間、そして、地域のお年よりも含めた大人たちだ。 前嶋さんは、3年前まで奈良県庁の職員だった。大和の伝統野菜の認定事業、二輪菊(葛城市)、御所柿(御所市)など農業振興に携わり、地元の人たちと地域創生に尽力していた。そんな中、自分の生まれ育った福住では、過疎化・少子化が進み、幼稚園は閉園、小・中学校の存続も危ぶまれるように。

「自分のふるさとの先が見えない。今のうちになんとかしたい」と、早期退職を決意。同地区は冷涼期の植物もまだ見られる大和高原の植生が残り、小さな動植物が健在なところ。その里山や森林環境を守る活動を通じて“子育てしたいふるさとづくり”を目指している。荒れていた幼稚園を地域の人たちと一緒に清掃、「幼稚園カフェ」を開いて、子どもからお年寄りまでのコミュニティ広場とした。
そのとき協力してくれたお母さん方の協力も得て、2016年2月「NPO法人日本無形文化継承機構」を立ち上げ、複式学級となり存続のため小規模認定校に取り組む福住小学校(鳥山 晃子校長/児童数41人)を地域で支援したいと土曜学習を開校。学校の授業時間内では難しい、里山の自然、地域の伝統・文化・風習などの習得を、地域の人たちとの交流し、楽しみながら学ぶ環境づくりに力を入れる。

 校長先生をはじめとする教師陣、地域のお年寄りたちの親身な協力と、子どもたちに年の近い天理大学や奈良県立大学の学生ボランティアなどを得て3年目。スクールの数日前には、大学生とお年寄りで作業する「協働サロン」で準備。「サロンがあった日は、帰宅後のお年寄りの機嫌が良く、イキイキとして会話も弾むそうです」と、自分の孫でない子のために世話を買って出るお年寄りたちの温かい心を喜ぶ前嶋さん。 「子どもたちが将来、“ここで子育てをしたい、自分たちも次世代へこのような経験をさせたい、伝えていきたい”と思ってくれるように育ってほしい」とも。

 天理市内からのバス通学が始まり、バス停から1.2kmの登校の付き添いをしてくれる「こすもす分団・見守り隊」の誕生をはじめ、地元の子どもたちの入園・入学時には、福住で育てたお米と小豆で赤飯を蒸して配ったり、おばあちゃんたちにより分けてもらった雑草のリースを引っ提げて大阪でのロハスフェスタへ参加したりと、スクール以外にもつながりや活動の場は広がる。 

郵便局まで4km、銀行までは15 kmというのにバスも走らない地域。お世話になっているおじいちゃん、おばあちゃんへの支援として、年金受け取り送迎サービスも検討中という。

「行事を終えるたび、仲間が“あぁ、疲れた。楽しかったぁ”と言うんですよ」と目を細め、子どもたちの成長を心躍らせる前嶋さんだ。
1806 NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん/HUMINORI MAEJIMA
1963年天理市福住町生まれ、同在住、55歳。近畿大学農学部を卒業後、奈良県庁農林部へ。地域の維持再生に取り組むため52歳で早期退職、地域の子育て事業を開始。2016年2月「NPO法人日本無形文化継承機構」を立ち上げ、「福住S・ジョブズ・スクール」開校。翌年末、平成29年度「地域学校協働活動」推進に係るで「文部科学大臣表彰」を受賞。
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/酉越左官 一級左官技能士 酉越 仁さん
/印傳工房 南都 代表 南浦 太市郎さん(現代の名工/H28)
/和紅茶専門店「大仏汽茶」運営 Artsplaza(アーツプラザ株式会社) 古屋 研一郎さん
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/奈良町からくりおもちゃ館 館長 安田 真紀子さん
/奈良交通株式会社 自動車事業本部 乗合自動車部 運行受託グループ 統括指導員上條 正幸さん(ユンケル上條)
/地域おこし協力隊 下西 勇輝さん
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/きりかぶの里 代表 山崎 美重子さん
/散華美術館 館長 原田 千賀子さん
/金井畜産 代表 金井啓作さん
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/大和高原文化の会 会長 浦久保 昌宣さん
/ふくもと畳店 4代目 福本 亮さん
/山野草の里づくりの会 村上 秀夫さん
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/ならまちの引き売り 染井 大さん
/カフェ ねころん 経営 前川郁子さん
/子どもの自然の遊び場 彩雲ひろば 主宰 新井博子さん
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/蔵じまいの危機から再生、 “大和の酒”造りに挑む7代目
/農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
/自給倶楽部「華坊主の里」 沢井啓祐さん 三家昌興さん 松本陽一さん
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/自然派農場しもかわ 主宰 下川 麻紀さん
/ドールハウス・ミニチュア作家 シック・スカート(植田 定信)さん
/竹アーティスト/「竹の國」代表 三橋 玄さん
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/ふくさきわう代表 的場ふくさん
/奈良民俗文化研究所 代表 鹿谷勲さん
/通訳・翻訳・ライター 川上村地域おこし協力隊員 エリック・マタレーゼさん
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/NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
/とようけのもり 女将 野田 知江さん
/歴史研究家 長田光男さん
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/NPO法人 メディアネット宇陀 副理事長 稗田 睦子さん
/高山茶筌 翠竹園 伝統工芸士 稲田 有節 さん
/井上 加代 さん
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合同会社 ほうせき箱 代表/平井 宗助 さん
農業家/松浦 猛さん
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古代日本茜染研究所/宮崎 明子 さん
切り絵作家/石賀 直之 さん
河内・江州音頭倶楽部 奈良躍遊会/高岡 伸和 さん
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奈良・人と自然の会/森 英雄 さん
めだか街道/枡田 秀美 さん
映像作家/保山 耕一 さん
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奈良県立医科大学 名誉教授/大𥔎 茂芳 さん
TANTANAKUY 井上工房/井上 暁 さん
竹細工職人/浦嶋 正幸 さん
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有限会社津田瑞苑/津田 和佳 さん&祥乃 さん
曽爾村役場企画課 曽爾村農林業公社事務局/髙松 和弘 さん
農家のお米屋おおの/大野 收一郎 さん
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人形作家/岡本 道康 さん
相楽木綿(さがなかもめん)伝承館代表/福岡 佐江子 さん
前鬼宿坊 小仲坊 61代目/五鬼助 義之さん 三津子さん
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