自然と暮らす まほなび
◇南極越冬隊員から農業へ転身
○第42・48次日本南極地域観測隊 理学博士/岩野 祥子 さん
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1601 伊賀市/岩野 祥子 さん
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伊賀で有機栽培に取り組む伊賀ベジタブルファーム。ここで生き生きと作業する一人が岩野祥子さんだ。笑顔が愛くるしい彼女は、実は元南極観測隊員として2度越冬した、ガッツあふれる女性だ。
南極観測隊は約40人の隊員で構成されるが、様々な専門分野から選ばれる。岩野さんは地学系専門として抜擢され、第42次に女性では最年少隊員として、48次には2度目を経験。2度の越冬は日本女性としては初だった。
愛知県豊田市出身。一つ上の兄と野山を駆け回って育った。大好きな空のことを研究したくて京都大学理学部に入学したが、周りは天才ぞろいで自信を失い、スキーばかりして過ごした。そして空が無理なら土の下の研究を選ぼうと地球物理学の道に進んだ。「お陰で後に南極に行くことができたのだから、ついてますよね」。そもそも南極自体、友人に教えてもらうまで行けるなんて思ってもいなかった。大学院在学中に観測隊員として声がかかり、参加に踏み切った。
南極は日本の37倍の広さがあり、最低気温マイナス89度、地球上で最も寒い氷の大陸だ。隊員の観測期間は約1年で、毎年11月に日本を出発。オーストラリアから暴風圏と呼ばれるすさまじい海域を渡って昭和基地へ到着する。昭和基地は大陸から4km離れた島にあり、大陸への観測などすべて複数人数で出向く。
ここはいつでも死と隣り合わせだ。車のエンジントラブルも自分たちで直す。直らなければ生きて帰れないことにも。ブリザードで道が消されると基地に戻れない。「無我夢中の初回と違い、2度目は自分がリーダーを務めなければなりません。皆の命も預かるわけです。とにかく“生きる”ことに向き合う毎日です」。そんな緊張感はあるが、地球規模で物事を考え、46億年の地球の歴史を感じながら仕事をするダイナミックさも経験した。終わってみたら人生観が変わっていて視野が広がった。
だが、その人生観をさらに覆したのが、東日本大震災だった。あっけなく命が奪われた惨状に愕然とし、何かしたい一心で被災地へ。瓦礫の撤去や新しいまちづくりの手伝いなどやれることは何でもやった。「驚いたのが、炊飯器がないとお米を炊けない、電気がないと調理できないお母さんたちが多いことです。そこにお米があるのに」。生きる力の弱い人が多いことを痛感し、防災士資格を取得。現在、各地で講演活動をしながら生きる術を伝えている。奈良には大学院卒業後、モンベルに入社した時から移り住んだ。
「目の前の人の役に立ちたい、南極での経験をした私だからこそ、多くの人の生きる力をつける、伸ばす、広めることが自分のミッションだと思います」
そのための次の手段が農業だ。世の中がどうなろうと自分の食べるものは自分で作る強さがほしいと、農業研修を経て現在の伊賀ベジタブルファームに入った。真に価値ある物を次代に引き継ぎ、持続可能な社会を作っていきたいという村山邦彦社長の目標に共感、経営も手伝う。
「私の中では命をつなぐということで、南極も防災も農業もすべてつながっています。今後も私にしかできないことを発信し続けます」
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第42・48次日本南極地域観測隊 理学博士/岩野 祥子 さん
Sachiko Iwano
1975年、愛知県豊田市生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程在学中に第42次日本南極地域観測隊越冬隊に地学隊員として参加。2005年博士課程修了後、株式会社モンベル入社、2015年まで勤める。その間2006年から2度目の南極越冬隊へ。2011年から東日本大震災被災地の支援活動実施。その後防災士資格を取得、NPO法人奈良県防災士会所属。2015年から伊賀ベジタブルファーム株式会社勤務。
【伊賀ベジタブルファーム】
TEL/0595-39-0393
伊賀市古山界外271-1
iga-vegetable.jp
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/酉越左官 一級左官技能士 酉越 仁さん
/印傳工房 南都 代表 南浦 太市郎さん(現代の名工/H28)
/和紅茶専門店「大仏汽茶」運営 Artsplaza(アーツプラザ株式会社) 古屋 研一郎さん
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/奈良町からくりおもちゃ館 館長 安田 真紀子さん
/奈良交通株式会社 自動車事業本部 乗合自動車部 運行受託グループ 統括指導員上條 正幸さん(ユンケル上條)
/地域おこし協力隊 下西 勇輝さん
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/きりかぶの里 代表 山崎 美重子さん
/散華美術館 館長 原田 千賀子さん
/金井畜産 代表 金井啓作さん
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/大和高原文化の会 会長 浦久保 昌宣さん
/ふくもと畳店 4代目 福本 亮さん
/山野草の里づくりの会 村上 秀夫さん
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/ならまちの引き売り 染井 大さん
/カフェ ねころん 経営 前川郁子さん
/子どもの自然の遊び場 彩雲ひろば 主宰 新井博子さん
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/蔵じまいの危機から再生、 “大和の酒”造りに挑む7代目
/農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
/自給倶楽部「華坊主の里」 沢井啓祐さん 三家昌興さん 松本陽一さん
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/自然派農場しもかわ 主宰 下川 麻紀さん
/ドールハウス・ミニチュア作家 シック・スカート(植田 定信)さん
/竹アーティスト/「竹の國」代表 三橋 玄さん
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/ふくさきわう代表 的場ふくさん
/奈良民俗文化研究所 代表 鹿谷勲さん
/通訳・翻訳・ライター 川上村地域おこし協力隊員 エリック・マタレーゼさん
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/NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
/とようけのもり 女将 野田 知江さん
/歴史研究家 長田光男さん
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/NPO法人 メディアネット宇陀 副理事長 稗田 睦子さん
/高山茶筌 翠竹園 伝統工芸士 稲田 有節 さん
/井上 加代 さん
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合同会社 ほうせき箱 代表/平井 宗助 さん
農業家/松浦 猛さん
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古代日本茜染研究所/宮崎 明子 さん
切り絵作家/石賀 直之 さん
河内・江州音頭倶楽部 奈良躍遊会/高岡 伸和 さん
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奈良・人と自然の会/森 英雄 さん
めだか街道/枡田 秀美 さん
映像作家/保山 耕一 さん
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奈良県立医科大学 名誉教授/大𥔎 茂芳 さん
TANTANAKUY 井上工房/井上 暁 さん
竹細工職人/浦嶋 正幸 さん
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有限会社津田瑞苑/津田 和佳 さん&祥乃 さん
曽爾村役場企画課 曽爾村農林業公社事務局/髙松 和弘 さん
農家のお米屋おおの/大野 收一郎 さん
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人形作家/岡本 道康 さん
相楽木綿(さがなかもめん)伝承館代表/福岡 佐江子 さん
前鬼宿坊 小仲坊 61代目/五鬼助 義之さん 三津子さん
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