自然と暮らす まほなび
◇日本の伝統『Urushi』で日々の暮らしに彩りを
○塗師/阪本 修 さん
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1507 奈良市/阪本 修 さん
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1507 奈良市/阪本 修 さん
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カラフルでポップな色使いのカップや皿。重ねて、並べて、見ているだけでも楽しくなる。これが漆によるデザインだというから驚きだ。
作り手は、塗師の阪本修さん。赤と黒のイメージが強い漆の印象をガラリと変えた、彩り豊かなデザインプロダクト「Urushi no Irodori」として2013年、奈良から発信した。
きっかけは、家庭や飲食店で出てくる器が陶器やガラス製ばかりで、漆器をあまり見かけなかったこと。「漆器を作っていてその素材の良さを知っているのに、周りに伝えられていないな、と気付いたんです」
代々、指物師として伝統工芸を営む家庭に生まれ育った阪本さん。木工の仕事につながる技術を、と漆を勉強するうちに、その面白さに惹かれたという。
奈良を離れ、輪島と東京で修業する中で、奈良が外から「伝統工芸のまち」と強く認識されていることに気付いたのもこの時。奈良で伝統工芸を続ける良さ、難しさを知っている上で、この周囲の認識との差をプラスに生かすためにも、「奈良からいいものを発信したい」との思いを強く抱いた。
漆の木は日本のほか、中国、朝鮮半島の東アジアにのみ自生。はるか昔、縄文時代から漆は塗料や接着剤として使われ、かつては英語で陶磁器をchina、漆器をjapanと呼んた時代もあったことから、日本人になじみ深いものだった。しかし、粗悪な漆器の流通や、プラスチックなどの安い製品の登場で、漆器は扱いづらい、高いというイメージが根付いてしまった。
すっかり人々の生活から離れた漆器を再び身近に感じてもらうにはどうしたらいいかと考えた末、雑貨店に置けるようなデザインを意識することに。並べた時に華やかで、目を引くカラフルな色に挑んだ。
また、手頃な価格で提供するために、工程や形も工夫。素地に生漆を塗り、木地に水分が吸い込むのを防止する「木地固め」、研の粉という細かい土を混ぜた生漆を塗って布で拭き取る「拭きサビ」、色漆で仕上げる「上塗り」の三工程に絞った。サイズは、カップも皿も一種類。制作時間を短縮できるよう、丸型のみで展開する。
こうしてできた漆塗りの器は、安心な天然素材。抗菌効果があり、水、熱、酸、アルカリに強いのが特長だ。素地が木なので軽くて保温性が高く、口当たりも優しい。「漆塗りは、塗り足せば十年どころか百年だって持つほど丈夫で、年月が経つにつれて色が明るくなってくるのも楽しみの一つ。他の器と同じく、もっと漆器を手に取る人が増えれば何よりです」
また、現在市場に出回っている漆は、そのほとんどが中国産。「漆の面白さが見直され、塗料としての需要が上がれば、日本の漆採取の仕事が増え、採取を仕事にする人を増やすことにつながるかもしれません」と願う。
奈良で独立した今、作品や茶道具などを制作しつつ、漆の新たな可能性を模索している阪本さん。「漆の持つ個性を生かしたモノづくりは、作家として駆け出しの今の自分だからこそできること。続けていくことが大事だなと感じています」と、若手としてできることに挑んでいる。「かつてはjapanと呼ばれた漆器。これからは『Urushi』という日本の誇る塗料として、素材の良さや面白さ、魅力を、海外にも広く伝えていきたいです」
1507 奈良市/阪本 修 さん
塗師/阪本 修 さん
Osamu Sakamoto
1979年、奈良市生まれ。石川県で輪島塗りを5年、東京の蒔絵師の元で6年学び、2012年独立。漆作家として漆器や茶道具を製作しつつ、デザインプロダクト「Urushi no Irodori」の企画、制作を行う。
【ここで買えます】
・ことのまあかり(奈良市小西町)
・ならまちいろ(奈良市西新屋町)
・いろいろデザイン(京都市下京区)
・奈良まほろば館(東京都)
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/酉越左官 一級左官技能士 酉越 仁さん
/印傳工房 南都 代表 南浦 太市郎さん(現代の名工/H28)
/和紅茶専門店「大仏汽茶」運営 Artsplaza(アーツプラザ株式会社) 古屋 研一郎さん
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/奈良町からくりおもちゃ館 館長 安田 真紀子さん
/奈良交通株式会社 自動車事業本部 乗合自動車部 運行受託グループ 統括指導員上條 正幸さん(ユンケル上條)
/地域おこし協力隊 下西 勇輝さん
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/きりかぶの里 代表 山崎 美重子さん
/散華美術館 館長 原田 千賀子さん
/金井畜産 代表 金井啓作さん
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/大和高原文化の会 会長 浦久保 昌宣さん
/ふくもと畳店 4代目 福本 亮さん
/山野草の里づくりの会 村上 秀夫さん
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/ならまちの引き売り 染井 大さん
/カフェ ねころん 経営 前川郁子さん
/子どもの自然の遊び場 彩雲ひろば 主宰 新井博子さん
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/蔵じまいの危機から再生、 “大和の酒”造りに挑む7代目
/農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
/自給倶楽部「華坊主の里」 沢井啓祐さん 三家昌興さん 松本陽一さん
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/自然派農場しもかわ 主宰 下川 麻紀さん
/ドールハウス・ミニチュア作家 シック・スカート(植田 定信)さん
/竹アーティスト/「竹の國」代表 三橋 玄さん
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/ふくさきわう代表 的場ふくさん
/奈良民俗文化研究所 代表 鹿谷勲さん
/通訳・翻訳・ライター 川上村地域おこし協力隊員 エリック・マタレーゼさん
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/NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
/とようけのもり 女将 野田 知江さん
/歴史研究家 長田光男さん
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/NPO法人 メディアネット宇陀 副理事長 稗田 睦子さん
/高山茶筌 翠竹園 伝統工芸士 稲田 有節 さん
/井上 加代 さん
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合同会社 ほうせき箱 代表/平井 宗助 さん
農業家/松浦 猛さん
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古代日本茜染研究所/宮崎 明子 さん
切り絵作家/石賀 直之 さん
河内・江州音頭倶楽部 奈良躍遊会/高岡 伸和 さん
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奈良・人と自然の会/森 英雄 さん
めだか街道/枡田 秀美 さん
映像作家/保山 耕一 さん
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奈良県立医科大学 名誉教授/大𥔎 茂芳 さん
TANTANAKUY 井上工房/井上 暁 さん
竹細工職人/浦嶋 正幸 さん
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有限会社津田瑞苑/津田 和佳 さん&祥乃 さん
曽爾村役場企画課 曽爾村農林業公社事務局/髙松 和弘 さん
農家のお米屋おおの/大野 收一郎 さん
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人形作家/岡本 道康 さん
相楽木綿(さがなかもめん)伝承館代表/福岡 佐江子 さん
前鬼宿坊 小仲坊 61代目/五鬼助 義之さん 三津子さん
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