自然と暮らす まほなび
◇過疎化が進む村のホテルで この地ならではの魅力発信!
○ホテルのせ川 代表取締役支配人/中村 雅昭 さん
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1411 野迫川村/中村 雅昭 さん
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野迫川村は、高野山の麓にあり、総面積の9割以上を山林や清流が占める。村民は500人足らず、全国で一、二を争う過疎化に悩む村だ。国道も信号もなくアクセスも不便、携帯電話はほとんど圏外、“陸の孤島”と呼ばれることすらある。
大学を卒業後、営業職でバリバリ働いていた中村雅昭さんに、ホテルのせ川から声がかかったのは阪神大震災のとき。当時いた大阪のホテルは、レセプション自粛で活躍の場がなくなった。「必要とされているところへ行こう」
34歳で村へ来て10年、ホテルのせ川の支配人として力投した。顧客も付き、ホテルは軌道に乗った。ところが、経営方針が変わり突然の解雇。落ち込みはひどかったが、「人生にはこんな事もある。置かれた場所で咲くしかない」と、観光物産の営業職に精を出した。そこでは、6年間で年商2億を3億までに伸ばした。
その頃、ホテルのせ川は経営破綻に陥っていた。10年前、村を通る熊野古道「小辺路」が世界遺産に登録されたが、過疎化・高齢化が進み、村はさびれる一方。だが「ホテルだけは観光拠点として灯を消すわけにはいかない」というのが村人の思いだった。「やはり、彼しかいない」と、中村さんが呼び戻される。「今更……」という気もあったが、割り切った。「僕はやっぱり、野迫川が好きなんだ」と。
ゼロからの出発だった。離れた客の呼び戻しには、ホテルとして当然のサービスの見直しはもちろん、スタッフの人間関係の構築、備品・設備の充当など、課題は山積み。その一つひとつを「元の活気あるホテルに」と、ひたすら努力を積み重ねた。
が、再着任1か月と数日後、あの悲劇が襲う。奈良県南部に甚大な被害をもたらした台風12号だ。寸断された道路やホテルの復旧は早かったものの、風評被害が大きかった。だが「ウイークポイントはストロングポイント」と持ち前のバイタリティーであれこれ試行錯誤。「特別なことはしていません」。緑の木々、せせらぎや風の音や色、鳥のさえずり、星のまたたき……。この村にはそんな自然界の音と空気を求めて人は来るのだ、と思うからその環境づくりに心を込める。
中村さんの住まいは大和高田市。朝6時に家を出て曲がりくねった林道などを片道2時間かけてホテルへ。雪の多い冬場は雪かきから始まり、宿泊客への対応、高野山への送迎、各持ち場への指示出し、館の諸メンテナンスと、キーマンとしての業務はもとより雑事もいとわない。大型車運転、ボイラー・危険物取り扱い、水道設備関係など、遠隔地ならではの必要性から取得した免許で何でもこなす。月の3分の2はホテル泊まり、「楽しいんですよ、ここは。僕は〈苦労〉と書いて〈しあわせ〉と読みます。ハハハ」と明るい。
そんななか、2013年4月、村と村民が株主となって村の会社「株式会社のせ川びれっぢ」を設立、「ホテルのせ川」の新生を図ることに。中村さんは、代表取締役兼支配人として将来を託された。
「再出発から3年。少しずつですがやっと先が見えそうな気がしてきました」と言う。「ホテルのオリジナルブランド化を図り、名物『鴨猪雉鍋』や『山いき弁当』、姉妹都市スロバキアのワイン、野迫川そうめん、あまごの甘露煮などの商品もブランド化したい」と先のビジョンも明確。
「春は桜、夏は渓流と蛍、満天の星、秋の紅葉、冬の樹氷などなど、このすばらしさは訪れた人に絶対感じていただける」。この揺らがない確信が、今日も中村さんを飛び切りの笑顔にする。
1411 野迫川村/中村 雅昭 さん
ホテルのせ川 代表取締役支配人/中村 雅昭 さん
Masaaki Nakamura
1961年、五條市生まれ、大阪芸術大学卒業後、経営コンサルタント、ホテル勤務を経て、1995年(財)野迫川村観光開発公社ホテルのせ川へ。支配人として10年勤務後、一時離れるも2011年7月復職、2013年同ホテルの株式会社化に伴い、代表取締役支配人に着任、現在に至る。
株式会社 のせ川びれっぢ ホテルのせ川
TEL 0747-38-0011
FAX 0747-38-0013
吉野郡野迫川村北今西426
hotel-nosegawa.jp

・1泊2日 9,720円〜(税サ込)
・日帰り入浴 600円
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/酉越左官 一級左官技能士 酉越 仁さん
/印傳工房 南都 代表 南浦 太市郎さん(現代の名工/H28)
/和紅茶専門店「大仏汽茶」運営 Artsplaza(アーツプラザ株式会社) 古屋 研一郎さん
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/奈良町からくりおもちゃ館 館長 安田 真紀子さん
/奈良交通株式会社 自動車事業本部 乗合自動車部 運行受託グループ 統括指導員上條 正幸さん(ユンケル上條)
/地域おこし協力隊 下西 勇輝さん
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/きりかぶの里 代表 山崎 美重子さん
/散華美術館 館長 原田 千賀子さん
/金井畜産 代表 金井啓作さん
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/大和高原文化の会 会長 浦久保 昌宣さん
/ふくもと畳店 4代目 福本 亮さん
/山野草の里づくりの会 村上 秀夫さん
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/ならまちの引き売り 染井 大さん
/カフェ ねころん 経営 前川郁子さん
/子どもの自然の遊び場 彩雲ひろば 主宰 新井博子さん
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/蔵じまいの危機から再生、 “大和の酒”造りに挑む7代目
/農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
/自給倶楽部「華坊主の里」 沢井啓祐さん 三家昌興さん 松本陽一さん
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/自然派農場しもかわ 主宰 下川 麻紀さん
/ドールハウス・ミニチュア作家 シック・スカート(植田 定信)さん
/竹アーティスト/「竹の國」代表 三橋 玄さん
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/ふくさきわう代表 的場ふくさん
/奈良民俗文化研究所 代表 鹿谷勲さん
/通訳・翻訳・ライター 川上村地域おこし協力隊員 エリック・マタレーゼさん
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/NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
/とようけのもり 女将 野田 知江さん
/歴史研究家 長田光男さん
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/NPO法人 メディアネット宇陀 副理事長 稗田 睦子さん
/高山茶筌 翠竹園 伝統工芸士 稲田 有節 さん
/井上 加代 さん
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合同会社 ほうせき箱 代表/平井 宗助 さん
農業家/松浦 猛さん
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古代日本茜染研究所/宮崎 明子 さん
切り絵作家/石賀 直之 さん
河内・江州音頭倶楽部 奈良躍遊会/高岡 伸和 さん
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奈良・人と自然の会/森 英雄 さん
めだか街道/枡田 秀美 さん
映像作家/保山 耕一 さん
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奈良県立医科大学 名誉教授/大𥔎 茂芳 さん
TANTANAKUY 井上工房/井上 暁 さん
竹細工職人/浦嶋 正幸 さん
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有限会社津田瑞苑/津田 和佳 さん&祥乃 さん
曽爾村役場企画課 曽爾村農林業公社事務局/髙松 和弘 さん
農家のお米屋おおの/大野 收一郎 さん
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人形作家/岡本 道康 さん
相楽木綿(さがなかもめん)伝承館代表/福岡 佐江子 さん
前鬼宿坊 小仲坊 61代目/五鬼助 義之さん 三津子さん
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