自然と暮らす まほなび
◇自然から受け取る見えない力を描きたい
○画家/戸田 勝範 さん
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0807 野迫川村/戸田 勝範 さん
0807 野迫川村/戸田 勝範 さん
0807 野迫川村/戸田 勝範 さん
0807 野迫川村/戸田 勝範 さん
0807 野迫川村/戸田 勝範 さん
0807 野迫川村/戸田 勝範 さん
0807 野迫川村/戸田 勝範 さん
0807 野迫川村/戸田 勝範 さん
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日の出とともに起き、夜は月の光に目を覚ます。虫の鳴き声に耳を傾け、風の匂いを感じて筆を進める。自然のままに暮らし、絵を描く・・。画家の戸田勝範さんが、愛すべき旅浪の俳人・種田山頭火のような生活を始めたのは5年前。実家の山口から移り住んだ。
山頭火の生家が実家の近くだったこともあり、少年の頃から興味は持っていた。絵描きになりたかったが親に許してもらえず、大学に行きながら夜間のデザイン学校で学び、デザイナーとして東京に住み、ポスターやパッケージ、ラベルデザインなど多忙な毎日に明け暮れた。「デザインでは学んできた量で負けるから、人の3倍働きました」。夢中で働いていた頃、父が倒れ、山口に戻る。40歳だった。
そこで自分を取り戻すべく描いたのが山頭火だった。山頭火の句を独特の書でつづり、墨絵をつけた日めくりカレンダーを作ったところ、全日本DM大賞・特別賞を受賞。それはシリーズとなり、次は句と水彩画を組み合わせ、さらに解説文をつけるようになった。
「そのうち、コンクリートのビルの中では絵も文も描けなくなってきたんです。山頭火に近い暮らしをしてみなければわからないと気づいたのです」。
選んだのが日本のまほろば、奈良県であり、その西南端の野迫川だった。大学時代の友人が探してくれた古い民家に移り住んだ。「周りは皆大反対でした。地位も何もかも捨てて仙人のような暮らしをするわけですから(笑)」。
村の人たちは温かかった。「皆家族みたいな感覚です。朝起きたら採れたての野菜が置いてあったりして(笑)」。畑を借り、無農薬の作物の育て方も学び、自給自足を楽しんでいる。といっても自然の中で暮らすのは楽ではない。野迫川の標高は800メートルほどあり、平均気温は札幌とほぼ同じ。冬はマイナス10度を越えることもある。農作物も作ればイノシシやサルに盗られる。
「でもここで暮らしてみて、山頭火の句がとても理解できるようになりました」。目線が低く、身近なことをありのままに表現している、そんな山頭火の句は、人の生き方を示唆しているという。
“世の中はウソもマコトもなかりけり 火はあたたかく 水はすずしく“(山頭火)
「ここ野迫川村では火と水がないと生活できない。生命の根源は火と水だとよくわかります。火は上に伸び水は横に広がる、それぞれの特性を生かし、補い合ってこそ初めて産土の力が生まれるような気がします。万物も同じではないかと」。
水彩画にこだわるのもそこにある。「水彩画の色の流れや変わり方は、出そうと思って出る色じゃありません。水と絵の具、紙の微妙なバランスは、火と水の関わりのような気がします」。手がけるのは山頭火の句画書のほか、世界遺産の風景や自由画まで幅広い。包み込むような温かさと新鮮な息遣いが感じられる。
描いていると心が浄化されるという。「色には色霊があり、言葉には言霊があります。そうした目に見えない崇高なものを描いていけたらと思っています」。
0807 野迫川村/戸田 勝範 さん
画家/戸田 勝範 さん
Toda Katsunori
1951年山口県生まれ。全日本DM大賞特別賞、NHK山口にて「山頭火今週の一句」の絵を3年間放映、全国カレンダー展入選5回他入賞多数。現在、野迫川村のアトリエ『崇芸庵』で世界遺産水彩画シリーズ、山頭火句書画など幅広く創作活動を行っている。
http://www18.ocn.ne.jp/~suugeian/
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/酉越左官 一級左官技能士 酉越 仁さん
/印傳工房 南都 代表 南浦 太市郎さん(現代の名工/H28)
/和紅茶専門店「大仏汽茶」運営 Artsplaza(アーツプラザ株式会社) 古屋 研一郎さん
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/奈良町からくりおもちゃ館 館長 安田 真紀子さん
/奈良交通株式会社 自動車事業本部 乗合自動車部 運行受託グループ 統括指導員上條 正幸さん(ユンケル上條)
/地域おこし協力隊 下西 勇輝さん
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/きりかぶの里 代表 山崎 美重子さん
/散華美術館 館長 原田 千賀子さん
/金井畜産 代表 金井啓作さん
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/大和高原文化の会 会長 浦久保 昌宣さん
/ふくもと畳店 4代目 福本 亮さん
/山野草の里づくりの会 村上 秀夫さん
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/ならまちの引き売り 染井 大さん
/カフェ ねころん 経営 前川郁子さん
/子どもの自然の遊び場 彩雲ひろば 主宰 新井博子さん
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/蔵じまいの危機から再生、 “大和の酒”造りに挑む7代目
/農家民宿 ほったらかし家 ボランティア団体「しもまる」会員 西岡千種さん
/自給倶楽部「華坊主の里」 沢井啓祐さん 三家昌興さん 松本陽一さん
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/自然派農場しもかわ 主宰 下川 麻紀さん
/ドールハウス・ミニチュア作家 シック・スカート(植田 定信)さん
/竹アーティスト/「竹の國」代表 三橋 玄さん
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/ふくさきわう代表 的場ふくさん
/奈良民俗文化研究所 代表 鹿谷勲さん
/通訳・翻訳・ライター 川上村地域おこし協力隊員 エリック・マタレーゼさん
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/NPO法人無形文化継承機構 福住S・ジョブズ・スクール理事長 前嶋文典さん
/とようけのもり 女将 野田 知江さん
/歴史研究家 長田光男さん
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/高山茶筌 翠竹園 伝統工芸士 稲田 有節 さん
/井上 加代 さん
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合同会社 ほうせき箱 代表/平井 宗助 さん
農業家/松浦 猛さん
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古代日本茜染研究所/宮崎 明子 さん
切り絵作家/石賀 直之 さん
河内・江州音頭倶楽部 奈良躍遊会/高岡 伸和 さん
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めだか街道/枡田 秀美 さん
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TANTANAKUY 井上工房/井上 暁 さん
竹細工職人/浦嶋 正幸 さん
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有限会社津田瑞苑/津田 和佳 さん&祥乃 さん
曽爾村役場企画課 曽爾村農林業公社事務局/髙松 和弘 さん
農家のお米屋おおの/大野 收一郎 さん
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相楽木綿(さがなかもめん)伝承館代表/福岡 佐江子 さん
前鬼宿坊 小仲坊 61代目/五鬼助 義之さん 三津子さん
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