沿線さんぽ まほなび
近鉄吉野線 吉野駅
吉野山に惹かれた近世〜
近現代の文豪ゆかりの地
古から現代に至るまで数多くの文人墨客に親しまれてきた吉野山。桜の頃は心斎橋筋並みの人出だそうだが、若葉の初夏から紅葉の秋は名所旧跡をゆっくり味わえる。いつもは下から歩くが、今回はロープウェイとケーブルバスで奥千本口まで行き、そこから森林浴をしながら文人ゆかりの地を訪ねつつ下山。
高城山や花矢倉から遠望ビュー後、与謝野晶子の定宿・竹林院を訪ねた。次に谷崎潤一郎が長逗留した櫻花壇へ寄った後、吉水神社下の谷の吉野温泉元湯へ。ここは藤村が教え子との恋の苦悩を癒しに来た宿だ。
メイン通りへ戻り、蔵王堂前のやっこで昼食。葛菓子や吉野手すき和紙の店でみやげ物を物色、銅の鳥居前の老舗旅館「さこや」へ。政財界の大物の宿泊記録が残る同旅館では、頼山陽の直筆を拝見。黒門横の「やまもと」で器と香りの桜三昧を楽しんで帰途に着いた。
① 吉野駅 よしのえき
吉野駅
吉野線の終着駅であり、吉野山・世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の玄関口は、社殿作りの落ち着いた駅舎。PiTaPa・ICOCA対応。
近鉄吉野線 吉野駅
近鉄吉野線 吉野駅 周辺
近鉄吉野線 吉野駅 周辺マップ
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天武天皇の歌碑
② 天武天皇の歌碑
天武天皇の歌碑
「よき人の よしとよく見て よしと言ひし 吉野よく見よ よき人よく見」
吉野駅前にあるこの歌碑(故犬養孝氏揮毫)は、天武天皇が吉野の宮に行幸したときの歌。
昔の立派な人がよく見てよいところだと言ったこの吉野をよく見なさい。よい人よ、よく見なさい。
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吉野ロープウェイ
③ 吉野ロープウェイ
吉野大峯ケーブル自動車 千本口駅〜吉野山駅間(3分)
運賃:片道350円往復600円
営業/8時台〜17時台まで30分間隔
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竹林院群芳園
④ 竹林院群芳園
与謝野晶子は夫や家族とお忍びで(「新聞社には内緒に…」の文あり)定宿にしており、逗留時に愛用した文机や硯が残る。夫・寛と一緒の時、ごく普通に上座に座ったとか。
TEL/0746-32-8081
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櫻花壇
⑤ 櫻花壇
中千本を見晴るかし、観光名所に近い立地からか、谷崎潤一郎をはじめ、吉川英治や小林秀雄、中上健次、内田康夫など、多数の文人墨客が逗留。
TEL/0746-32-5533
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吉野温泉元湯
⑥ 吉野温泉元湯
“吉野の隠し湯”として人気の宿。明治26年春桜の頃、22歳の藤村は教え子との愛に悩み、約40日間逗留。『訪西行庵記』や『人生の風流に思ふ』を執筆した。高浜虚子の孫・稲畑汀子さんは毎春ここで句会。
TEL/0746-32-3061
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さこや
⑦ さこや
全国女将サミットでも活躍する大村成子さん伊藤博文や高橋是清ら政財界の大物が宿泊。頼山陽の直筆扁額あり。吉野杉と桧で建てられた建物のよさを生かしながら、新しいサービスの先取りにも積極的。
TEL/0746-32-5155
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一日文学散策館
⑧ 一日文学散策館
与謝野寛・晶子、北原白秋、夏目漱石、芥川龍之介の自筆・初版本など春秋無料公開。
TEL/0746-32-2440
開館/9:00〜17:00
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懐古堂
⑨ 懐古堂
吉野特産手すき和紙の店。ポチ袋や一筆箋など、一味違います。
TEL/0746-32-2927
営/11:00〜17:00
休/不定
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桜三昧 器のやまもと
⑩ 桜三昧 器のやまもと
店内は桜の器の花盛り。オリジナル「吉野山さくらの香」はやさしい香りが人気。
TEL/0746-32-1645
営/8:00〜18:00
休/不定
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柿の葉寿司 やっこ
⑪ 柿の葉寿司 やっこ
創業約百年の老舗。今春リニューアルした和モダン空間では、柿の葉ずしと麺類のセット物メニューが好評。
TEL/0746-32-3117
営/9:00〜17:00
休/水曜
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